ハーバードER記

Ars longa, vita brevis.

Conflict in ED

火曜日はカンファの日。

オフサービスの時は抜け出てカンファに行けるのですが、休日の日は半日つぶしていくことになっています。今日は、救急現場でのコミニケーショントラブルについて。


どんな職場でもそうでしょうが、とくに救急はストレスフルな環境で、医師患者関係も整っておらず、数々のコンサルタントも関わってきます。コミニケーショントラブルは多く、ミス、ストレスの元になります。


レジデントが4-5人に分かれて、それぞれ患者vs医師、救急レジデントvs外科レジデントとなって決められたシナリオを再現。まわりから今のは何処がよかったなどとフィードバックされます。あまりに日常的な出来事なので面白いものです。とくに外科が権力を持ち、救急が10年ちょっとくらいの歴史しか持たない場所だと、レジデント間はぎくしゃくします。救急の古いUSCやシンシナティではどうなのでしょうか。看護師が動いてくれない、ドラックシーキングの患者をどうしたら良いかという話題もありますが、結局みんなの議論になるのも外科との関係が80%くらい。。。外科レジが勝手にオーダーを入れてしまう、外科の判断をup dateしてこない、入院をとりたがらない、などなどの事例をどのように対処していくかという、日常の問題です。(逆に内科レジは極めて頭が切れるのですが、ナイスなのが多いです)


最後には副プログラムディレクターが上手くまとめてくれました。Kimoという日系人の先生。
「胸痛とか意識障害とかをみるのはどんどん出来るようになるんだ。でも向上させるのが難しいのはこういうコミニケーションの部分。しかもこれが毎日の質をきめるし、やりがいにも影響してしまう。原則となるのは
1. 患者のbest interest をもとに議論をすればよい
2. 自分たちのeducationのチャンスをその次に考える
3. 相手の立場も理解しているよと意思表示をする
ということだ。」


勉強になりました。
名古屋の岩田先生もいってますよね。「救急の現場はオーケストラだ!」