ハーバードER記

Ars longa, vita brevis.

音波

今週は超音波。


エレクティブに続き、2週間はびっちり超音波に集中します。(といってもこの一年でもっともスローーなローテなのでそんなに働きません)
僕は情けないことに、日本から来たくせにそんなに超音波ができません。超音波ガイド下の手技はできるのですが、腹部エコー、心エコーもかなりイマイチ。しかし2週間でも集中して超音波だけやるというのもいいものです。日常の臨床ではそこまで超音波をゆっくりやる暇はないのですが、今だけ集中できます。救急にいくと、レジデントからアテンディングまでに請負仕事のように、超音波の症例を与えてくれるので楽しいものです。


ここ米国では超音波をつかえるのは救急医と放射線科医くらいです。(産婦人科もつかえます)。さすがに古い世代の救急医は超音波をうまくつかえませんが、ここ10年以内にレジデントをした連中は、いまやレジデンシーの必須項目にしていされているのでみなできますね。いまや多くのプログラムが超音波フェローシップを持っていたりします。


超音波のイチオシの本といえば、

Manual of Emergency and Critical Care Ultrasound

Manual of Emergency and Critical Care Ultrasound

うちの超音波の指導医Vickiとレジデンシーの卒業生が書いたのですが、250Pほどにまとめられていて、絵も多くおすすめ。eFASTなどの基本的なことから、視神経、網膜のエコーまでのっています。救急でのエコーといえばこの一冊でしょう。ところでうちの超音波チームは肺のエコーで研究を頑張っているようですね。その適応の進歩は興味深いものです。