ハーバードER記

Ars longa, vita brevis.

新たなハードル

今週はずーと働いていました。レジデントだから当然ですけど。。。


でも救急夜勤務を6連荘はやっぱり疲れます。今日は興味深い症例が2例、そして連敗でした。

①60代女性、PEのリスクファクターなし。めまい、胸痛で来院。
心電図で右脚ブロック。CTをとると両肺動脈本幹がほとんど詰まってる!
これはやばいとt-PAを準備している間にPEA。t-PAとCPRでもお亡くなりになりました。。

②20台女性、IVドラッグユーザー。2日前に右腕に静注したら針が折れてまだのこってるとのこと。
超音波でもばっちりうつり (皮膚直下)、1時間がんばってほじくってもとれず。洗って閉じて、抗生剤で帰しました。。。惨敗です。


ここ最近は医学的対応は身に付いてきた(気がするだけ)ので、社会的に難しい患者さん(それはもう沢山)の対応を勉強しています。
医療期間へのアクセスがわるく、某B大統領が「かかりつけ医がいないならERにいけばいい」とのたまう国ですから、救急はまさに地域のセーフティネット。かかりつけ医がいない、保険がないなんて大したことはなく、薬物中毒のdetoxをしたい、「痛み止めのクスリ」をくれ、リハビリに入院したいからスクリーングして、新しい整形外科医を紹介して、サンドイッチと寝床が欲しい、ありとあらゆる医学的ではない問題をもって患者さんは救急にやってきます。日本も同じですよね。でもその頻度はかなり高い。ソーシャルワーカーとケアコーディネーターが救急に常駐していなかったら、もう救急は動きません。


語学と文化の壁があって苦戦中ですが、腕のいい臨床医になるためにとてもいい特訓をしています。


来週は一年ぶりに市中病院、Mt. Auburnのローテーション。自分で全てやるぶん、自己裁量権も大きく忙しい楽しいローテーション。楽しみです。