ハーバードER記

Ars longa, vita brevis.

インサービス

インサービス試験の結果が帰ってきました。レジデンシーで行われる年一回の全国共通試験ですね。


結果は良かったのですが、なんでこんなものを毎年やるのか疑問です。
忙しい研修中に半日つぶして、いわゆる全国模試ですよね。幸運にも僕のプログラムでは結果は誰もたいして気にしない(と僕は思っている)ですし、誰も準備の勉強はしていないと思います。しかし外科レジデンシーでは点が悪いとクビになったりという話も聞きます。日本の学生さんと同じく、意外と試験対策に夢中になってしまうこちらのレジデントも、試験前に対策本をポケットに入れていたりします。


おそらく、インサービス試験の結果は専門医試験の合格率と相関すると想像しますが。それ以上のものではないと思います。マルチプルチョイスで、医師としての能力のどれだけの側面を評価できるのでしょうか。Test Taking Skillが大きな説明関数になっていないでしょうか。
USMLEや日本の国家試験が、レジデンシーの目標である「臨床医つくり」とどれだけ相関するのでしょうか。まあそのアウトカムをどう評価するのも大きな問題ですよね。USMLEだって相関するのはインサービス試験の点数くらいのものではないのかな。


教育の成果をどう評価するかって難しいですね。試験点数で測れるはずのないアウトカム。そこにおける質的研究はこれから伸びてくる分野なのでしょうね。