ハーバードER記

Ars longa, vita brevis.

トライアル、環境疫学

クリニカルトライアルの授業がけっこう面白くて気に入っています。

昨年の評判がとーっても悪く、あまり期待していなかったのですが、全然悪くない。
プロトコールを以下に精緻に作るか(これはあらゆる研究に通じる)、
その途上にある最難関のサンプルサイズ決定をじっくり学んでいます。ここであらゆる知識を用いて仮定を行う。

勿論、その仮定は現実に沿ってくれないことがほとんどだから、最近流行りのAdaptive designが登場。
その弱点、いつどうやって利用するか、
勉強になります。課題もプロトコールレビューや自分でかなり細かいプロトコール作りをしたりなど、骨が折れるがとても得るところは多い。明日は世界でもっとも影響力のあると言われるFDAのトップ統計学者が来てくれるそうです。


環境疫学は相変わらずのレポートだらけ。
内容は面白いのですが、授業のやり方にはやや不満。教師がdiscussionを愛するのですが、勉強不足の生徒による議論のdiscussionの半分はmisleadingですし、大教室での議論は時間の効率が悪い。そのせいで知識の伝達量が少ない。自分で自習しろ、というのは正論ですが、過重詰め込みのサマーコース(しかも多くの人にとって重要な授業は他にある)では現実的にeffectivenessは少ないでしょう。やるなら社会疫学のように週4回しっかり授業、残りを小グループで議論みたいにすればいいのに。成人教育にも理想と現実があるものです。