ハーバードER記

Ars longa, vita brevis.

朗報きたる

日本の素晴らしい仲間たちとやっている前向き多施設のレジストリ。そこから、まずは一本めの論文(中間解析)がResuscitation誌にアクセプトされました(手強いレビューワーでした)。すでにここでもご紹介しているとは思いますが、Japanese Emergency Airway Network (JEAN)スタディというもの。


日本全国の若手救急医有志によって結成された臨床研究グループJEMRA (http://www.emalliance.org/wp/jemra)の主力スタディです。日本の救急では体系的な気道管理教育、そして研究が存在せず、そこにはかなりのプラクティスバリエーションがあるだろうということを感じていました。まずは11施設の18ヶ月連続2700症例をcapture。それを記述することができました。


全ては記録してくれた何百という救急医・レジデントの皆さん、それをとりまとめた施設PI、運営委員会のおかげですね。あとはAirway研究の権威からのサポートも必需、若さだけではできない。どの一つが欠けてもここまではこれなかったでしょう。


優秀な施設研究者たちから、すでに約20本のアブストラクト(国内外)はでていました。
本当に大事なのはこれからになります。いかに各施設の研究者が論文というアウトプットを出し、その過程で一緒に育っていけるか、ですね。皆で頑張ります。


現在は新たな多施設の喘息スタディを企画中。こちらはまずは後ろ向きを予定。
前向き調査だけでなく、チャートレビュースタディをvalidに行うという武器を我々が身につけることも目標です。