ハーバードER記

Ars longa, vita brevis.

SAEM@Atlanta

今回は自分の発表+仲間の発表でアトランタに来ています。


アカデミックの世界でやはり話題になっているのが、「お金」の話。
質の高い研究、教育にはヒト、モノ、そしてカネが必要です。


医学研究の助成金の出所はいろいろとありますが、
やはりNIHが巨大な資金源。
その予算はここ10年ほどほとんど横ばいだった(物価は上がっているのに)、という悲しい事実があります。


そこに追い打ちをかけるのが、さらなる5%の予算カット。
これは研究者には恐ろしいことです。
タダでさえ(非常に)厳しい研究の世界、これからはさらにパイが減ります。
助成金によりますが、NIH系はトップ10%以内に入っていないとお金はでないと思った方がいいようです。


研究だけではありません。
高齢者の保険であるMedicareの支払いも今年より2%減(これは病院にとって巨大な打撃)。
さらにレジデンシーなどの卒後教育に関する援助も増えないようです(医学部卒業生の数はどんどん増えている→一人一人の取り分の減少)。


みな戦々恐々としている、というのが今年のSAEMの印象でした。
この流れは止まらないでしょう。
明るい未来はなかなか見えてきません。