ハーバードER記

Ars longa, vita brevis.

ネタを探す。

こちらの暮らしも6年。
生活に新鮮さも薄れ、ここに書くことも少なくなってきました。


生活の8割は研究に費やしていますが、
人の思うほど派手な仕事ではまったくありません(誰も派手などと思っていないですね)。


基本的にはメールを書き続け、
(日本人と全く違って)仕事を遅い米国人共同研究者の尻をたたき、
病院の弁護士と契約と金額の交渉をし、
パソコンに向かって論文を書き続ける、
という生活です。


さらに僕のように臨床を減らしている人間は当然、病院からの給料カットです。
なので食い扶持を稼ぐために採択率10ー20%のグラントを書き続ける(申請あたり準備に最低1ヶ月はかかる)のが日常。逆にグラントの一部は病院の懐に入ります。



確かに(年々、パイは減っているものの)米国の研究の土壌は厚い。
しかし、このような官僚的手続きのコストは膨大なもの。うちのボスはこれでは若い人が研究から逃げていくと嘆いています(まったく同意)。簡単な研究なのに、手続きだけで一施設あたり数ヶ月、何十万円という費用が飛びます。10年前は米国もこんなではなかったようですが。
まあ、愚痴をいってもしょうがないですね。これで食べているのですから、やるっきゃない。



研究生活はいたって地味なので、
これまでの知見をちびちび出していこうと思っています。