ハーバードER記

Ars longa, vita brevis.

来週はSAEM

救急医学における目玉学会といえばACEPとSAEM meetings。

前者はどちらかといえばビジネスと教育が中心。

研究では後者のSAEMが救急のトップと言われています。

 

 

毎年参加していますが、今年はややおっくうな部分があります。

場所がダラス(テキサス在住の人ごめんなさい)というだけでなく、

同時期にATS (American Thoracic Society)カンファレンスがあるから。

 

 

残念ながら、救急研究の最高峰であるSAEMにおいてもその質は他スペシャリティーの学会の質には遠く及びません。春に発表で行ったAAAAI (アレルギー、免疫の学会)の質の高さには衝撃を受けました。SAEMのoral発表のレベルでAAAAIに太刀打ちできるのはいくつあるのか。。。

 

もちろん、救急はいわゆる臨床研究が主体であり、他学会は基礎研究や病態メカニズムに視野があることという違いがあります(僕に理解できないから質が高く見える?)。といっても病態メカニズムの解明まで見据えてclinical trialや疫学研究をしていく懐の深さに大きな差を感じます。両者には、莫大な研究者の厚み、歴史、そして資金力に彼我の違いがあるようです。

 

 

救急の研究は他スペシャリティーに比較して(少なくともATS, AAAAIレベル)おそらく5年(ひょっとしたら10年は)は遅れているでしょう。そしてますます離されていく可能性もあります。僕もどこまで寄与できるでしょうか。

 

 

 

来週のSAEM meeting, 自分の発表 & 委員会があるので参加。

そして学会の最大の意味はnetworkingですから。