ハーバードER記

Ars longa, vita brevis.

シニアプロジェクトデー

恐ろしいことに、あと6週間で卒業です。We came far...


卒業前の行事が目白押しですが、今日はその一つ。
シニアプロジェクトデーです。
これは卒業するレジデントが自分たちの研究プロジェクトをまとめるもの。べつに研究じゃなくても、選択期間を使ってインディアン保護区の医療の報告でもまったく構いません(研究よりそっちの方が面白かったりします)インターンだった4年前、この発表をしているシニアがまぶしかった。ついにここまでくるとは。。。


ブリガム&MGHのレジデンシーが始まって以来、もっとも「優秀」?と言われる僕のクラス。研究もなかなかのレベルです。僕のクラスからここ数年は毎年ACEP, SAEMの最優秀レジデント発表が出ているくらい。みんな面白い研究をしてきます。内容も、ヘルスサービス研究、超音波による心不全診断、clinical prediction rule、international emergency medicineと幅広い。皆の興味がでて面白いですよね。


僕は自分達のプロジェクトの一つの成果を発表しました。
これは日本の皆とやっている研究の一つ。僕は下働きに過ぎず、全ての功績は日本の仲間のものです。今日は皆を代表して発表してきました。やはり"Japanese quality"、やればできることをみせましたよ。教授のRon Wallsからも「救急レジデンシーが始まって以来のNo. 1の研究」「まさに日本の救急の気道管理におけるベンチマークであり、日本における救急医学の発展と、改善すべきところを発見した」という言葉をもらいました。これはそのまま日本の仲間に贈ります。


10-20年前の北米で、麻酔科医によって「救急医の気道管理は質が低く、任せられない」とバカとされていました。Wallsも同じような研究をすることによって、救急医による医療の質を証明し、そして現在の救急医学の位置を築いてきたようです。そんな自分のキャリアと重なったバイアスなのでしょう。


インターンだった4年前が、つい昨日のような、ずっと昔のような。
これからあと一ヶ月、お祝いの予定がいっぱい入っています。
仲間と別れるのは寂しいですね。